電動機水害による処置・復旧
- 機種
- TK-F/FB-15A 11kW 4P 440V 住友重機械工業製 他 計4台
- 訪問日
- 2023年05月09日
- エリア
- 兵庫県
- 相談内容
- 大雨による電動機浸水事案(緊急対応)
- 期間
- 3日間
最近は頻繁に「数十年に1度の大雨」や「異常気象」という言葉を聞くようになりました。
今年もゴールデンウィーク後半の大雨で、電動機水害による緊急出動要請がかかりました。
現場に到着してみると、まだポンプで排水を行っている状況。
ふくらはぎぐらいまで溜まった水の中をザブザブと歩いて当該機器のもとへ。
お客様からはとにかく最短納期でお願いしたいとお聞きしていましたので、取外し・搬出後、弊社工場に持帰り整備、そしてまた据付に伺うという怒涛の3日間でした。
こういうケースは起こらないのが一番ですが、残念ながら度々起こってしまいます。
その際、ぜひ思い出していただきたいのは
「水没や浸水した電動機はそのまま使用しないでください」
ということです。
一見乾いているように見えても、内部に混入した水や泥などが残っていると絶縁特性に悪影響を与えることがあります。
まずは早急に分解スチーム洗浄で洗い流す必要があります。
水は泥などの不純物を含んでおり、コイルの隙間に入り込みます。
それらが原因で絶縁抵抗値が低下し、コイル焼損やベアリングの固着が発生します。
弊社での標準的な対応をご紹介します。
万が一の時の参考にしていただければ幸いです。
①まずは分解、発錆状況確認。 |
②スチーム洗浄。 |
③乾燥炉内にて除湿乾燥。 |
④ワニス処理。 |
⑤再び乾燥炉内へ。ワニス乾燥を行います。 |
※写真は本案件とは別の機器の写真です。